鱧と葛きり

 

 

ふと、今年の夏は鱧をたくさん食べようと思い立ちました。天ぷら、ぼたん鱧、炙りに、しゃぶしゃぶ。淡白でコキコキの食感で、じゃじゃ馬なふぐ。フィッシュ&チップスのフィッシュが鱧バージョンとか、ファンキーなパブにあったりしないかな。でも、ここの土地の人達にバレたら瞬時に撲殺されそうだからさすがにないかな。ここは、そういう土地。抹茶しか冒険をすることが許されていないような、そんな感じ。

 

 

数えてみたら、あと2ヶ月と10日。そう考えると、毎日鱧でもいいかもしれない。そういえば、去年は葛きりばかり食べていた。花街の近くに、きしめんよりも幅広の葛きりを出すお店があって、そこへ父と母は新婚旅行の際、訪れた。母は渡星を控えていたからか、寒い冬だというのにも関わらず、葛きりを食べたが本当に幸せだったという話を幼少期から幾度となく聞かされていたので、私もそこのお店の葛きりで幸福を感じることのできる特技がある。もう少し暑くなったら、食べに行きたい。鱧の何かを食べた後のデザートに。

 

 

私は白と透明な物が好きなので、鱧と葛きりの組み合わせにハッとした。これからは、好きな食べ物は砂肝と土瓶蒸しですなんて言わずに、鱧と葛きりです、と言おう。どことなく、文化人っぽいような、っぽくないような。食欲が薄そうな印象を根付かせる感じはかすかにある。まあでもいいね。